現場監督になって14年、合計10現場の建物が出来上がりました。
試行錯誤して、ルーティーンが確立してきたのは4~5年目になります。
私なりに業務上効率的だなと思う、実際にこなしている日常のルーティーンについて説明します。
毎日、現場を慌ただしく過ごされている監督さんに参考にしてもらえると嬉しいです。
- これから現場監督を目指す方
- 現場監督の道を歩み始めたばかりの方
ちなみに、わたしの1日のルーティーンは現場専属(1現場に専属で従事)の場合となります!
複数現場を掛け持ちの方は、あまり参考にならないと思いますので、ご了承ください。
1日のルーティーンについて
- 当日の仕事内容の確認
- 昨日の段取り忘れの対応
- 朝礼後の鬼電にむけ、精神統一
当日の仕事内容の確認
8時より朝礼開始。
早めに出社します。
わたしの場合は、7:15 くらい。
直前でバタバタすることが嫌いなので、今日の作業内容、やらなければいけないことの整理をします。
昨日の段取り忘れの対応
通勤時にふと思い出すことが多いです。
“THE 社畜マインド“ です。。
基本的に前日までに段取りを終わらせて帰るので、朝礼前にササッと短時間で処理します。
精神統一
現場朝礼後が勝負どころです。
繁忙期には、当日の確認事項や調整事項を打ち合わせするため、職人さんに取り囲まれ、質問攻めに合います。
一段落したと思いきや、次々と鳴りやむことのない鬼電がかかってきます。
正直、並のメンタルではやられてしまいます。。
心が折れないよう、仕事スイッチONにして、アドレナリンを全開にして朝礼にのぞみます。
全集中、社畜の呼吸!
- 朝礼で、注意事項・連絡事項の発表
- 朝礼後に取り囲まれ、鬼電のターン発動
- 現場巡回
朝礼で、注意事項・連絡事項の発表
大規模物件では、300人程度を前に朝礼を行うため、要点をしぼり当日の作業に関する注意事項や連絡事項を説明します。
全作業員さんの5割は聞いていない。。。
校長先生も壇上でこんな気持ちだったのかなと、過去の自分の行動を反省しつつ、あまりにも態度の悪い目立った人、だらしない身だしなみの人は、朝礼の途中でも注意します。
現場で働くみんなが無事に家に帰れるよう、真剣に危険なポイントを説明しているのですから。
現場監督は作業員さんの「いのち」を預かる仕事です。
重要イベント 朝礼後の行列&鬼電のターン発動
昨日の段取りがものをいう!
現場にとって、段取りや計画が一番大事なポイントです。
朝礼後に担当業者さんが一斉に自分のところに集まってきます。
ここの指示、伝達で1日が順調に過ごせるか、現場が円滑に進むかが決まるといって過言ではありません。
分かりやすい指示書、他業者との調整、密なコミュニケーションで極力対応します!
繁忙期については、その後、鳴りやまない電話処理をします。
夕方くらいに着信履歴を確認すると、昨日の履歴が残っていることはまずありえません。
100件以上の発着信があるということ。
驚愕です。
現場巡回
安全面・品質面で問題が無いか毎日巡回します。
気になるところは写真を撮り、所員へ指示書を渡します。
気づいた所は、その場で職人さんへ直接指示も出します。
特に、安全面については危険個所があれば即是正です。
2度目になりますが、現場にきている作業員さん全員を、健康なからだのまま作業を終えてもらうことは現場監督の務めです。
- 現場は休憩時間、職人さんは一服タイム
- この間に翌日以降の手配の確認
現場は休憩時間、職人さんは一服タイム
わたしはタバコを吸いませんので、一服タイムはありません。
休憩の概念無しの、社畜優等生です。(今はもう慣れた)
若年次のときは、休憩時によく職方さんと仕事や仕事以外の話をしました。
仲良くなることも監督の仕事なのかなと思います。
なぜなら、自分が失敗して困ったときに助けてくれるから!
職人さんって漢気のある人が、とても多いのです!
なにより、現場の仕事や進め方については、上司からよりも直接職方さんに教えてもらったことの方が多かったです。
わたし個人的には、担当者としての現場監督の腕の見せ所は、いかに職方さんに儲けてもらえるような段取りが出来るか。
ここに尽きると思います。
ちなみに立場が変わると、会社の利益も考慮しなきゃいけなくなります。。。
翌日以降の手配の確認
職人さんが休憩中は、電話がかかってくる頻度が少なくなるタイミングです。
この短時間で事務所で手配の確認を行います。
特に、コンクリートの予定など、手配忘れが工事に大きく影響するものについては必ず確認しましょう!
- 現場巡回時の指示書作成
- 職長打ち合わせ
現場巡回時の指示書作成
毎日現場を巡視することが、労働安全衛生法(以下、安衛法)で定められています。
巡回時の気になる点を確認したり、業者さんへの指示書を作成したりします。
指示したあとは、必ず確認までおこないましょう。
職長打ち合わせ
毎日、職長と作業間調整をすることも安衛法で定められています。
この打ち合わせが白熱する場合、長引くことがしばしばあります。
わたしは11:30~とすることが多いです。
理由は以下のとおりです。
- 午前中であれば急な手配が必要な場合、対応しやすい
- 長引いても昼休み中に終わるので、午後の業務に支障がでない(注意:社畜マインド)
- 午後一番での打ち合わせは眠い(昼寝後で頭がまわらない)
基本的に職長打ち合わせは11:30~ or 13:00~ どちらかにしましょう。
- 現場監督の昼寝休憩実施率は80%超え?
- 昼の打ち合わせが長引いて、1時間休憩なんてとれません
昼休みは必ずお昼寝
現場監督は、昼寝をする人がとても多いです。
わたしの現在の職場では、全員昼寝をしています。
職場でヒアリングしてみると、以下の理由でした。
- 早起きなので、単純に眠い
- 午前中なのに、すでに疲れている(午後が心配…)
- 15分程度の昼寝は、仕事のパフォーマンスがあがる
- みんなが寝ているから
余談ですが、中には昼食を食べずに1時間昼寝をする人や、床にダンボールを敷いてからがっつり寝る人など様々です。
- 眠いときはすぐさま現場へ
- 書類作成業務
眠いときは現場巡回
基本スッキリ目がさめるので、そのまま書類作成に没頭しますが、眠気がとれない場合は現場へGOします。
ひとまわり巡回するだけで確実に目が覚めます!
デスクワークだけだと出来ないメリットです!
書類作成業務
書類について、現場監督のつくる書類は多岐にわたります。
社内提出書類、施主提出書類、役所提出書類とさまざまで、提出の期日も月一で報告するものから、工事の着手30日前など、タイミングを逃すと大惨事になるものもあるので、注意が必要です。
- 現場巡回・進捗確認・現場戸締り
現場巡回・進捗確認・現場戸締り
1日の作業の進捗状況の確認と戸締りをして、現場作業は終了となります。
現場ではたらく人たちが、事故やケガがなく現場が終わったと、胸をなでおろす瞬間です。
このあとは、ようやく落ち着いて書類をこなす時間がやってきます。
- 書類作成・施工計画・図面承認等
書類作成・施工計画・図面承認
現場の仕事で書類作成のほかに、施工計画の立案、製作図の承認や躯体図のチェック等をおこないます。
わたしは、現場作業が終わり、電話のならなくなるこの時間で集中力の必要な業務をこなすようにしています。
特に製作図の承認はミスすると、修正するためにお金が一瞬で消えていくので神経をつかいます。
繁忙期の場合は、終わるまで帰れない社畜モードに突入します。
現場監督の1日のルーティーンまとめ
一日の現場監督の仕事の流れを伝えました。
若年次のときはだいたい平均すると、7時過ぎに出社し、21~22時で帰宅。
みたいな、生活をしていたと思います。
建設業の労働時間については、2024年4月より、建設業の36協定が変わり時間外労働の上限が変更になることもあり、今後労働環境は以前に比べ、大幅に改善されていくと思います。
時間の拘束は長いと思いますが、仕事の内容は日々同じ業務をこなす訳ではなく、飽きのこない仕事だと思います。
施工管理業務について、少しでもイメージが沸いて、就職活動、転職活動の参考になれば嬉しく思います。
私の現場にも、元携帯ショップの店員が現場監督として一生懸命働いています!
誰でもやる気と根性さえあれば、やりがいがあり楽しめる仕事だと思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました