住まいについて

【新築マンション購入者必見】住んでから困らないための内覧会チェックポイント

内覧会では限られた時間の中で数多くのことを確認しなければなりません。

内覧会チェックリスト』とインターネットで検索してみると、すごい数のチェック項目が記載されています。

おおむね1時間程度で案内されることが多いと思いますが、すべてを確認していくのは正直難しいと思います。

この記事でわかること
  • “住んでから困らない”ことを重視する内覧会のチェックポイント

ネットに記載している内容は正しく、決して間違いではありませんが、少し検査員目線だなぁと感じます。

現役現場監督として、マンションを作り続けて14年になりました。

忙しい毎日を送っているみなさんがなるべく短時間で最低限のポイントをまとめます。

本来は、施工者、事業主が検査をし、不具合の無い状態で内覧会をむかえなければなりません。

はるかけ

慌てて内覧会を終わらせるのではなく、時間にとらわれず、確認すべきことは確実に確認しましょう!

チェックポイントについて

“住んでから困らない”ためのチェックポイント
  • キズ・汚れについて
  • 木製建具、収納、サッシなどの扉の開閉確認
  • フィルターの確認
  • スイッチの確認
  • バルコニー・排水溝の水たまり確認

キズ・汚れについて

一番目につきやすく、探せば探した分だけ指摘としてあげやすい項目です。

住んでしまえばキズ・汚れはつきますし、例えばクロスについては経年劣化でスキマもできます。

個人的にはあまり時間をかけずに、他の内容の検査をしている時にめにつく所があれば指摘をする、くらいの感覚でいいのかなと思います。

木製建具・収納・サッシなどの扉の開閉確認

とにかく動かせるものは動かしてみてください。

鍵がちゃんとかかるか、重さは適正か、異音がしないか等、動かしてみて違和感がなければ問題ないと思います。

サッシには結露水が流れるような機能がついていますので、時間に余裕があれば水を流してもらって試してみてもいいかもしれません。

フィルターの確認

まずフィルターの設置個所の確認と、お手入れ方法を確認してみてください。(お手入れ方法については取扱説明書を確認してくださいと言われるかもしれません。)

外気を取り込む給気口、ユニットバス天井換気口、洗面室・トイレの換気口、レンジフードあたりにフィルターが設置されていると思います。

定期的にメンテナンスをしないと汚れが目立ってきやすく、機能面の低下をひきおこす恐れがあるので注意が必要です。

スイッチの確認

スイッチについても、点灯するかどうか確認してみてください。

施工中に間違えやすい点は、3路(4路)スイッチとリビングなどにまとめて設置しているスイッチです。

はるかけ

3路スイッチとは、2か所のスイッチでひとつの照明のON・OFF切り替えできるスイッチのこと。例えば、リビング隣の洋室とキッチンにあるスイッチでリビングの照明を操作する場合とかです。

「スイッチ押したら、変な場所の電気がついた!」

みたいなことにならないよう、確認してみてください。

バルコニー・排水溝の水たまり確認

まず、施工者に水たまりの検査を自主検査等でしているか確認してみてください。

その上で、もし水たまりのチェックをしていないようでしたら、内覧会中にバルコニーに水まきできるよう交渉してみてください。

水たまりについては、ゴミがたまりやすくなったり、場所によっては虫が発生したりする可能性もあります。

手直しするにしても、結構大変な作業になってしまいますので、入居前に確認することをオススメします。

目安としては24時間程度で乾くかどうかというところが、ひとつの判断基準になってくると思います。

現場監督目線の注意すべきチェックポイント(機能面)
  • 気密性について
  • 各種下地について
  • 駐輪場について
  • 内覧会後に忘れずに採寸を済ませよう

気密性

マンションは気密性に優れています。

例えばレンジフードを作動しているときに、すべての窓を閉め、玄関ドアを開けてみましょう。

すると、条件によっては玄関の鍵を閉めていなくても開かない!なんてこともあるかもしれません。

これは、室内が負圧になっている為です。

マンションは気密性が高いので、このような現象が起こりやすいです。

確認すべき点は、24時間換気を作動させた状態で、居室に設置されている給気口を開けてください。

その状態で、サッシ、玄関からすきま風がないことを確認するだけです。

すきま風があった場合、機能面で問題がありますので、指摘し原因を確認してもらいましょう。

各種下地について

例えば、『老後の為に廊下に手すりを付けよう』『震災時に備え、冷蔵庫に転倒防止措置をしよう』等、将来に向けて何かをしようと思っている方もいるのではないかと思います。

マンションの仕様により、設置されている下地の種類や範囲が大きく異なります。

将来用の手すり下地や地震時を想定した家具転倒防止下地等、設置されている高さや範囲、下地の種類などはパンフレットには記載されていませんので、事前に営業担当に内容を確認し、内覧会の時に現地でも確認するという流れにしておいた方が、イメージが付きやすくなると思います。

現在、設置する予定がなくても、確認しておいて損は無いと思います。

駐輪場

最近、注意した方がいいなと思うのが、3人乗り自転車についてです。

スライドラック式は問題無いと思いますが、2段式ラックは事前に止められる自転車のサイズを確認してみて下さい。

2段式ラック式は、大きさにより3人乗り自転車が収まりないことがあります。

ファミリー向けマンションには100%と言っていいほど、駐輪場の台数に余裕を持って設計されていることが多いです。

つまり2段式ラックも採用されやすいということになります。

こちらの内容は内覧会前に確認できますので、営業担当者に質問しておきましょう。

内覧会後は忘れずに採寸を済ませよう

内覧会を終えてからの注意ポイントです。

内覧会の後の流れとしては、内覧会であげた指摘の確認をする確認会というものがありますが、もし、内覧会で指摘が無かった場合は、次に部屋の確認を出来るタイミングは引き渡し日以降となってしまいます。

その為、採寸をし忘れると、家具や家電製品が選べない!ということになりかねません。

カーテンのサイズ、冷蔵庫置き場の寸法、部屋の大きさや洗面室の入り口に入るか等、図面に寸法をメモすることを忘れないようにしましょう。

採寸をして部屋のレイアウトを想像することも非常に楽しいと思います!

はるかけ

生活をイメージしてレイアウトを決めたりすることが楽しいですよね!

余談ですが、2021年までにわたしが担当した物件に採用された、マンションの共用施設についてです。

これからマンション探しをはじめる方は、参考にしてみてください。

https://harukakeblog.com/condominium-accessory-facilities/

内覧会チェックポイントまとめ

今まで、内覧会を開催する立場として感じたことは、不安に思っている方が多いということです。

「このマンションは欠陥住宅じゃないのか」

「わたしの部屋は手抜き工事されているんじゃないか」

そんな不安はひとつずつ、施工者に質問して大丈夫だと思えるよう確認していくことが必要です。

内覧会については、経験する機会も普通は1回、あっても数回で、限られた時間の中で満足のいく内覧会ができる人の方が少ないような気がします。

内覧会の結果、満足そうに帰られる方もいれば、一方で出来栄えが不満でもめてしまう場合もあったりと、私自身様々なケースを見てきました。

とにかく私が言えることは、遠慮なく、不思議に思うこと、分からないこと等は納得いくまで内覧立会者(不在の場合もあるかもしれません)や、施工管理者に質問して下さい。

多くの人が一生で一度の買い物になると思います。

後悔の無いように、また神経質になりすぎないように、これからの楽しい生活をイメージして内覧会をむかえましょう!

はるかけ

施工者は敵ではありませんよ!